- 第1条 ピッチ
- ・ピッチの表面
- ・ピッチのマーキング
- ・大きさ
- ・ペナルティーエリア
- ・第2ペナルティーマーク
- ・コーナーアーク
- ・ゴール
- ・交代ゾーン
- ・決定1
- 第2条 ボール
- ・品質と規格
- ・欠陥が生じたボールの交換
- ・ボールのロゴ
- ・広告
- 第3条 競技者の数
- ・競技者
- ・公式競技会
- ・その他の試合
- ・すべての試合
- ・交代の進め方
- ・ゴールキーパーの交代
- ・違反と罰則
- ・競技者、交代要員の退場
- 第4条 競技者の用具
- ・安全
- ・基本的な用具
- ・すね当て
- ・色
- ・違反と罰則
- ・プレーの再開
- ・用具上の広告
- 第5条 主審・第2審判
- ・主審・第2審判の権限
- ・職権と任務
- ・主審・第2審判の決定
- ・主審・第2 審判の責任
- ・国際試合
- ・リザーブ副審
- 第6条 副審
- ・副審の権限
- ・職権と任務
- ・タイムキーパー
- ・国際試合
- 第7条 試合時間
- ・前後半の終了
- ・タイムアウト
- ・ハーフタイムのインターバル
- ・中止された試合
- 第8条 プレーの開始および再開
- ・キックオフ
- ・ドロップボール
- 第9条 ボールインプレーおよびボールアウトオブプレー
- ・ボールアウトオブプレー
- ・ボールインプレー
- ・屋内のピッチ
- 第10条 得点の方法
- ・得点
- ・勝利チーム
- ・競技会規定
- 第11条 オフサイド
- 第12条 ファウルと不正行為
- ・ファウル
- ・直接フリーキックで罰せられるファウル
- ・ペナルティーキックで罰せられるファウル
- ・間接フリーキックで罰せられるファウル
- ・不正行為
- ・懲戒の罰則
- ・警告となる反則
- ・退場となる反則
- 第13条 フリーキック
- ・フリーキックの種類
- ・直接フリーキック
- ・間接フリーキック
- ・進め方
- ・フリーキックの位置
- ・違反と罰則
- 第14条 ペナルティーキック
- ・ボールと競技者の位置
- ・進め方
- ・違反と罰則
- 第15条 キックイン
- ・競技者の位置
- ・進め方
- 第16条 ゴールクリアランス
- ・競技者の位置
- ・進め方
- ・違反と罰則
- 第17条 コーナーキック
- ・ボールと競技者の位置
- ・進め方
- ・違反と罰則
- 試合、またはホームアンドアウェーの対戦の勝者を決定する方法
- ・アウェーゴール
- ・延長戦
- ・ペナルティーマークからのキック
- ・進め方
- テクニカルエリア
- リザーブ副審
第1条 ピッチ
ピッチの表面
試合は、滑らかかつ平坦で、摩擦のない表面のピッチでプレーされなければならなく、 できれば競技会規則に基づき、木、または人工材質でできたものがよい。コンクリート やアスファルトのピッチは、避けるべきである。 人工芝のピッチの使用は、例外的に国内競技においてのみ認められる。
ピッチのマーキング
ピッチは長方形で、ラインでマークしなければならない。エリアの境界線を示すライン はそのエリアの一部であり、ピッチの色と明瞭に識別できるものでなければならない。 長い方の2本の境界線をタッチライン、短い方の2本の境界線をゴールラインという。 2本のタッチラインの中点を結ぶハーフウェーラインでピッチを半分に分ける。 ハーフウェーラインの中央にセンターマークをしるす。a)これを中心に半径3mのサ ークルを描く。
コーナーキックを行うときに守備側競技者に離れる距離を確実に守らせるため、コーナ ーアークから5m離れたところのピッチの外側に、ゴールラインに対して直角のマーク をつけなければならない。このマークの幅は、8㎝である。b)
第2ペナルティーマークからのフリーキックが行われるとき、ペナルティーマークから 離れる最小限の距離を示すために、第2 ペナルティーマークの左右、それぞれ5mのと ころに2つの追加マークを付けなければならない。このマークの幅は、8㎝である。
大きさ
タッチラインの長さは、ゴールラインの長さより長くなければならない。
すべてのラインの幅は、8㎝でなければならない。
国際試合以外の試合の場合の大きさは、次のとおり。
長さ(タッチライン): | 最小25m |
最大42m | |
幅(ゴールライン): | 最小16m |
最大25m |
国際試合の場合の大きさは、次のとおり。
長さ(タッチライン): | 最小38m |
最大42m | |
幅(ゴールライン): | 最小20m |
最大25m |
ペナルティーエリア
6mの長さの仮想ラインを2本それぞれのゴールポストの外側からゴールラインに直角 に描き、ゴールポストの外側から半径6mの四分円をこれらの仮想ラインの端から直近 のタッチラインの方向に描く。それぞれの四分円の上端をゴールポストの間のゴールラ インに平行な3.16メートルのラインによって結ぶ。これらのラインとゴールラインに囲 まれたエリアがペナルティーエリアである。
それぞれのペナルティーエリア内に、両ゴールポストの中央から6mで両ゴールポスト から等距離のところにペナルティーマークを描く。a)
第2ペナルティーマーク
両ゴールポストの中央から10mで両ゴールポストから等距離のところに第2ペナルティ ーマークを描く。a)
コーナーアーク
それぞれのコーナーから、半径25㎝の四分円をピッチ内に描く。
ゴール
ゴールを1基、それぞれのゴールラインの中央に設置する。
ゴールは、コーナーから等距離に垂直に立てられた2本のポストと、その頂点を結ぶ水 平なクロスバーとからなる。ゴールポストとクロスバーは、木材、金属、またはその他 の承認された材質でできていなければならない。その形は正方形、長方形、円形、楕円 形のいずれかでなければならず、競技者に危険なものであってはならない。
ポストの間隔は、3m(内測)で、クロスバーの下端からピッチ面までの距離は2mで ある。
ゴールポストとクロスバーは、同じ幅と同じ厚さで、8㎝とする。ネットは麻、ジュー ト、またはナイロン、もしくはその他の承認された材質でできたもので、適切な方法で しっかりとゴールポストとクロスバーの後方に取り付けなければならない。それは適切 に支えられ、ゴールキーパーの邪魔にならないようにする。
ゴールポストとクロスバーは、ピッチの色と異なった色でなければならない。
ゴールには、転倒防止のために安定させる仕組みが施されていなければならない。移動 式ゴールは、この条件を満たした場合に限り使用することができる。
交代ゾーン
チームベンチの前のタッチライン上に交代ゾーンを設ける。設置の目的は、第3条に述 べられているとおりである。
- 交代ゾーンは、チームベンチの直前に設け、その長さはそれぞれ5mとする。その両 端をタッチラインに直角に幅8㎝、長さ80㎝で描く。80㎝のうち40㎝をピッチの内側、 40㎝をピッチの外側に描く。
- タイムキーパーの机の前のエリアは、ハーフウェーラインの両端からそれぞれ5mで あり、タイムキーパーからの見通しをよくしておく。
- 各チームの交代ゾーンはそのチームの守備側のハーフに設置し、試合の後半、また、 必要あれば延長の後半に、交替する。
決定1
テクニカルエリアは、本冊子内の”テクニカルエリア”の項に規定される条件を満たし て設置されなければならない。
(財)日本サッカー協会の決定
a) センターマーク、ペナルティーマークおよび第2ペナルティーマークは直径20㎝ の円で描く。
b) このマークは、ゴールラインから5㎝離して直角に30㎝の長さで描く。5mの距 離は、コーナーアークの外側から、このマークのゴール側の端までとする。
第2条 ボール
品質と規格
ボールは、次のものとする。
- 球形
- 皮革、またはその他の適切な材質でできている
- 外周は、64㎝以下、62㎝以上
- 重さは、試合開始時に44 0g以下、400g以上
- 空気圧は、海面の高さの気圧で、0.6〜0.9(600〜900g/㎠)
- 2mの高さから落下させたとき、最初のバウンドが50㎝以上、65㎝以下の範囲ではね 返る
欠陥が生じたボールの交換
試合の途中でボールが破裂する、または欠陥が生じた場合、 試合は停止される。
- 試合は、ペナルティーエリア内でプレーが停止された場合を除き、もとのボールに欠 陥が生じたときの場所で、交換したボールをドロップして再開される。ペナルティー エリア内でプレーが停止された場合、主審・第2審判は、プレーを停止したときにも とのボールがあった地点に最も近いペナルティーエリアライン上で交換したボールを ドロップする。
- ボールが壁なしの直接フリーキック、第2ペナルティーマークからのキック、または ペナルティーマークからのキックが行われているときに、ゴールポスト、クロスバー、 または競技者に当たることなく、破裂する、または欠陥が生じた場合で、何の違反も 犯されていないのであれば、キックを再び行い、試合を再開する。
ボールがインプレー中ではない場合(キックオフ、ゴールクリアランス、コーナーキッ ク、ドロップボール、フリーキック、ペナルティーキック、またはキックイン)に、ボ ールが破裂する、または欠陥が生じた場合、
- 試合は、フットサル競技規則に規定される方法で再開される。
試合中、ボールは主審・第2審判の承認を得ずに交換できない。
ボールのロゴ
ボールは、第2 条の要件に加え、FIFAや各大陸連盟の主催下で行われる公式競技会の 試合において、次のいずれかのロゴが付けられていることを条件として使用が認められる。
- 公式の”FIFA承認”のロゴ
- 公式の”FIFA検定”のロゴ
- “国際試合ボール基準”のロゴ
これらのロゴは、第2条に規定されている最低限の仕様に加えて、ロゴ別に規定された 技術的要件を満たしていることが公式にテストされて証明されていることを示している。 ロゴ別に定められた追加要件のリストは、国際サッカー評議会によって承認されたもの である。テストを実施する検査機関はFIFAによって承認される必要がある。
加盟協会の競技会は、これら3つのロゴのいずれかを付けたボールの使用を要求するこ とができる。
広告
FIFAの競技会ならびに各大陸連盟および加盟協会の主催下で行われる公式競技会の試 合では、ボールに一切の商業広告を付けることは認められない。ただし、競技会、競技 会の主催者のエンブレムおよびメーカーの承認された商標は認められる。 競技会規定において、これらのマークのサイズと数を制限することができる。
第3条 競技者の数
競技者
試合は、5人以下の競技者からなる2つのチームによって行われる。チームの競技者の うちの1人はゴールキーパーである。
いずれかのチームの競技者が3人未満の場合、試合は開始されない。
片方のチームのピッチ上の競技者が3人未満になった場合、試合は中止される。
公式競技会
FIFA、各大陸連盟、加盟協会の主催下で行われる公式競技会の試合では、いかなる試 合でも最大7人までの交代要員を置くことができる。 試合中に行うことのできる交代の回数は、制限されない。
その他の試合
国際Aマッチにおいては、最大10人までの交代要員を置くことができる。 その他のすべての試合においては、次の条件を満たせば、より多い人数の交代要員を置 くことができる。
- 関係チームが最大数について合意し、
- 試合前に審判員に通知する。
試合前に、主審・第2審判に通知されない場合、または合意されなかった場合は、10人 を超えて交代要員を置くことはできない。
すべての試合
すべての試合において、交代要員の氏名は、到着している、していないにかかわらず、 試合開始前に主審・第2 審判に届けられなければならない。それまでに氏名が主審・第 2審判に届けられていない交代要員は試合に参加できない。
交代の進め方
交代は、ボールがインプレー中、アウトオブプレー中にかかわらず、いつでも行うこと ができる。競技者と交代要員が代わる場合、次の条件が遵守されなければならない。
- 他にフットサル競技規則に規定されていない限り、ピッチから出る競技者は、自分の チームの交代ゾーンから出る。
- 交代要員は、交代する競技者がピッチの外に出てから入る。
- 交代要員は、交代ゾーンからピッチに入る。
- 交代は、交代要員が交代ゾーンからピッチ内に入ったときに完了する。
- 完了の瞬間から、交代要員は競技者となり、交代した競技者は交代して退いた競技者 となる。
- 交代して退いた競技者は、その試合に再び参加することができる。
- すべての交代要員は、出場する、しないにかかわらず、主審・第2審判の権限および 管轄下にある。
- ペナルティーキック、第2ペナルティーマークからのキック、壁なしの直接フリーキ ックを行うために試合時間を延長した場合、守備側チームのゴールキーパーのみ交代 することができる。
ゴールキーパーの交代
- いずれの交代要員も、主審・第2審判に通知することなく、また試合を停止すること なく、ゴールキーパーと入れ代わることができる。
- いずれの競技者も、ゴールキ−パーと入れ代わることができる。
- 競技者がゴールキーパーと入れ代わる場合、試合の停止中、交代について主審・第2 審判に通知した後に行う。
- ゴールキーパーに代わる競技者、交代要員は、自分自身の背番号のついたゴールキー パージャージーを着用しなければならない。
違反と罰則
交代する競技者がピッチから出る前に交代要員がピッチ内に入った場合、また交代で自 分のチームの交代ゾーン以外からピッチ内に入った場合、
- 主審・第2審判はプレーを停止し(アドバンテージを適用できる場合は、即座に止め ない)、
- 交代の進め方に違反したことで、その交代要員を警告し、ピッチから離れるよう命じ る。
主審・第2審判がプレーを停止した場合、試合は停止したときにボ−ルのあった位置か ら、相手チームの間接フリーキックにより再開される(第13条−フリーキックの位置)。 その交代要員、またそのチームメイトがその他の違反も犯した場合、試合は”フットサ ル競技規則の解釈と審判員のためのガイドライン”(第3条)に基づき再開される。
交代のとき、交代する競技者がフットサル競技規則に規定されていない理由により自分 のチームの交代ゾーン以外の場所からピッチを出た場合、
- 主審・第2審判はプレーを停止し(アドバンテージを適用できる場合は、即座に止め ない)、
- 交代の進め方に違反したことで、その競技者を警告する。
主審・第2審判がプレーを停止した場合、試合は停止したときにボ−ルのあった位置か ら、相手チームの間接フリーキックにより再開される(第13条−フリーキックの位置)。
本条に関してその他の違反があった場合、
- 関係した競技者は、警告される。
- 主審・第2審判がプレーを停止した場合、試合は停止したときにボ−ルのあった位置 から、相手チームの間接フリーキックにより再開される(第13条−フリーキックの位 置)。特別なケースについては、試合は”フットサル競技規則の解釈と審判員のため のガイドライン”(第3条)に基づき再開される。
競技者、交代要員の退場
競技者がキックオフの前に退場となった場合、登録された交代要員とのみ代わることが できる。
キックオフの前、試合開始後にかかわらず、登録された交代要員が退場となった場合、 誰とも代わることはできない。
交代要員は退場になった競技者に代わることができ、退場後2分間完全に経過したとき に、タイムキーパー、または第3審判(副審)の承認を得てピッチに入ることができる。 ただし、2分間経過する前に得点があった場合はこの限りでなく、その場合は次の条件 が適用される。
- 競技者が5人対4人のとき、人数の多いチームが得点した場合、4人のチームは5人 目の競技者を補充できる。
- 両チームがともに4人、また3人の競技者でプレーしているときに得点のあった場合 は、両チームとも同数の競技者のままとする。
- 5人対3人、または4人対3人の競技者でプレーしているとき、人数の多いチームが 得点をした場合、3人のチームは1人だけ競技者を補充できる。
- 人数の少ないチ−ムが得点した場合には、そのままの人数で試合を続ける。
第4条 競技者の用具
安全
競技者は、自分自身、または他の競技者に危険な用具を用いる、あるいはその他のもの を身につけてはならない(あらゆる装身具を含む)。
基本的な用具
競技者が身につけなければならない基本的な用具は次のものであり、それぞれに個別の ものである。
- 袖のあるジャージー、またはシャツ − アンダーシャツを着用する場合、その袖の色 は、ジャージー、またはシャツの袖の主たる色と同じでなければならない。
- ショーツ − アンダーショーツを着用する場合、その色はショーツの主たる色と同じ でなければならない。ゴールキーパーは、長いトラウザーズを穿くことがことできる。
- ストッキング
- すね当て
- 靴 -キャンバス、または柔らかい皮革製で、靴底がゴム、または類似の材質のトレ ーニングシューズ、または体育館用シューズのタイプのもの
すね当て
- ストッキングによって完全に覆われている。
- ゴム、プラスチック、または同質の適切な材質でできている。
- それ相応の保護に役立つ。
色
- 両チームは、お互いに、また、主審・第2審判および副審と区別できる色の服装を着 用しなければならない。
- それぞれのゴールキーパーは、他の競技者、主審・第2審判および副審と区別のつく 色の服装をしなければならない。
違反と罰則
本条に関する違反があった場合、
- プレーは、停止される必要はない。
- 用具が正しくない競技者は、既に正されている場合を除き、次にボールがアウトオブ プレーになったときに、主審・第2審判にピッチから離れて用具を正すように指示さ れる。
- 用具を正すためにフィールドを離れるように求められた競技者は、主審・第2 副審、 または第3審判の承認なくフィールドに復帰してはならない。
- 主審・第2審判は直接、または第3審判を通じ、競技者のピッチへの復帰を認める前 に用具が正されたことを点検する。
- 交代で退いていない競技者はボールがアウトオブプレー中に、また、ボールがインプ レー中の場合は第3審判の管理の下においてのみ、ピッチに戻ることができる。
本条に関する違反によりピッチから離れるように求められた競技者が、交代で退いた場 合を除き、主審・第2審判、または第3審判の承認を得ずにピッチに再び入った場合、 警告されなければならない。
プレーの再開
警告をするために主審・第2審判がプレーを停止した場合、
- 試合は、主審・第2審判が試合を停止したときにボールがあった場所から、相手チー ムの競技者によって行われる間接フリーキックで再開される(第13条─フリーキック の位置を参照)。
用具上の広告
競技者は、スローガンや広告のついているアンダーシャツを見せてはならない。身につ けなければならない基本的な用具には、政治的、宗教的、または個人的なメッセージを つけてはならない。
スローガンや広告を見せるためにジャージー、またはシャツを脱いだ競技者は、競技会 の主催者によって罰せられる。基本的な用具に、政治的、宗教的、または個人的なメッ セージをつけた競技者のチームは、競技会の主催者、またはFIFAにより罰せられる。
第5条 主審・第2審判
主審・第2審判の権限
試合は、任命された試合に関して競技規則を施行する一切の権限を持つ主審と第2審判 の2人の審判員によってコントロールされる。
職権と任務
主審・第2審判は、
- フットサル競技規則を施行する。
- 副審がいる場合は、それらの審判員と協力して試合をコントロールする。
- 使用するすべてのボールを確実に第2条の要件に適合させる。
- 競技者の用具を確実に第4条の要件に適合させる。
- 試合の記録をとる。
- フットサル競技規則のあらゆる違反に対して、主審・第2審判の裁量により試合を停止する。
- 外部からのなんらかの妨害があった場合、試合を停止する。
- 競技者が重傷を負ったと判断した場合、試合を停止し、確実に負傷者をピッチから退 出させる。負傷した競技者は、試合が再開されたのちにのみピッチに復帰できる。
- 競技者の負傷が軽いと判断した場合、ボールがアウトオブプレーになるまでプレーを 続けさせる。
- 負傷によって出血した競技者を確実にフィールドから離れさせる。その競技者は、主 審・第2審判が直接、または第3審判を通じ止血を確認した後、主審・第2審判の合 図を受けてからのみ復帰できる。
- 反則をされたチームがアドバンテージによって利益を受けそうなときは、プレーを続 けさせる。しかし、予期したアドバンテージがそのときに実現しなかった場合は、そのもととなった反則を罰する。
- 競技者が同時に2つ以上の反則を犯した場合、より重大な反則を罰する。
- 競技者が同時に2つ以上の不正行為を犯した場合、より重大な不正行為を罰する。
- 警告、または退場となる反則を犯した競技者に懲戒処置をとる。ただちにこの処置を とる必要はないが、次にボールがアウトオブプレーになったときにその処置をとらな ければならない。
- 責任ある態度で行動しないチーム役員に対して処置をとり、さらに主審・第2審判の 裁量により、役員をテクニカルエリア、ピッチ周辺から立ち退かすことができる。
- 認められていない者をピッチに入らせない。
- 停止された試合の再開を合図する。
- 本冊子の”審判員のシグナル”の項にあるシグナルを示す。
- 必要に応じ、本冊子”フットサル競技規則の解釈と審判員のためのガイドライン” (第5条 − 主審・第2審判)の”ボールがインプレー中のポジショニング”の項にあるポジションにつく。
- 関係機関に審判報告書を提出する。報告書には、試合前、試合中、または試合後の、 競技者あるいはチーム役員に対する懲戒処置やその他の出来事に関する情報が含まれる。
主審は、
- 副審がいない場合、タイムキーパーおよび第3審判の任務を担う。
- フットサル競技規則のあらゆる違反に対して、その裁量において、試合を一時的に中 断し、または中止する。
- 外部からの何らかの妨害があった場合、その裁量において、試合を一時的に中断し、または中止する。
第2審判は、
- 主審に負傷や事故あった場合、主審に代わる。
主審・第2審判の決定
プレーに関する事実についての主審・第2審判の決定は、得点となったかどうか、また 試合結果を含め最終である。
プレーを再開する前、または試合を終結する前であれば、主審・第2審判は、その直前 の決定が正しくないことに気付いたとき、また、主審・第2審判の裁量によって副審の 助言に基づき、決定を変えることができる。
主審と第2審判の両者が違反に対して合図し、その間に不一致があった場合、主審の判 定が優先される。
第2審判による不法な干渉、または不当な行為があった場合、主審はその第2審判を解 任し、代替を補充し、関係機関に報告書を提出する。
主審・第2 審判の責任
主審・第2審判(適用されるものに関しては、副審)は、以下のことに法的な責任を負 わない。
- 競技者、役員、または観客のあらゆる負傷
- すべての財産についてのあらゆる損害
- 主審・第2 審判のフットサル競技規則による決定、または試合の開催、競技、管理に 必要な一般的な進め方に基づく決定によって起きた、あるいは起きたであろうと思わ れる、個人、クラブ、会社、協会、またはその他の団体に対するその他の損失
これらの決定には、以下のものが含まれる。
- ピッチやその周辺の状態、または天候の状態が試合を開催できるかできないかの決定
- なんらかの理由による試合中止の決定
- 試合中に使用するピッチの設備およびボールの適合性に関する決定
- 観客の妨害、または観客席でのなんらかの問題により、試合を停止するかしないかの決定
- 負傷した競技者を治療のためにピッチから退出させるためにプレーを停止するかしないかの決定
- 負傷した競技者を治療のためにフィールドから退出させる必要があるかないかの決定
- 競技者がある種の衣服や用具を着用することを認めるか認めないかの決定
- (主審・第2 審判の権限が及ぶ場所において、)いかなる者(チーム、またはスタジア ムの役員、警備担当者、カメラマン、その他メディア関係者を含む)のピッチ周辺へ の立ち入りを許可するかしないかについての決定
- フットサル競技規則、またはその試合が行われるFIFA、各大陸連盟、加盟協会およ びリーグの規約や規程にある任務に従って主審・第2審判が下したその他の決定
国際試合
国際試合においては、必ず第2審判を置かなければならない。
リザーブ副審
競技会においてリザーブ副審が任命される場合、その役割と任務は本冊子にあるガイド ラインに基づくものでなければならない。
第6条 副審
副審の権限
2人の副審(第3審判、タイムキーパー)を任命することができ、副審はフットサル競 技規則に基づき、その任務を遂行しなければならない。副審は交代ゾーンと同じサイド のピッチ外で、ハーフウェーラインのところに位置する。タイムキーパーはタイムキー パーの机のところに座るが、第3審判は任務遂行のために立っていても座っていてもよ い。
タイムキーパーと第3審判は、正確な時計(ストップウォッチ)およびファウルの累積 を表示するために必要な機器を用いる。試合を行うピッチがあるところの協会、または クラブが、これらの機器を用意する。
副審が任務を正しく行うために、タイムキーパーの机を設置する。
職権と任務
第3審判は、
- 主審・第2審判およびタイムキーパーを援助する。
- 試合に参加する競技者の記録を取る。
- 主審・第2審判の要求の下、ボールの交換を監視する。
- 交代要員がピッチに入る前に用具を検査する。
- 得点者の番号を記録する。
- チームの役員からタイムアウトの要求があったとき、タイムキーパーにタイムアウト を知らせる(第7条 − 試合時間)。
- タイムキーパーが音でタイムアウトの合図をしたとき、所定のシグナルで主審・第2 審判および両チームにタイムアウトが与えられたことを知らせる。
- タイムアウトの要求を記録する。
- 前後半それぞれにおいて、主審・第2審判から合図された各チームの累積ファウルを 記録する。
- 前後半それぞれにおいて、一方のチームが5つ目の累積ファウルを犯したときに、所 定シグナルを示す。
- 前後半それぞれにおいて、一方のチームが5つ目の累積ファウルを犯したとき、タイ ムキーパーの机の上に表示板を置く。
- 警告された、または退場を命ぜられた競技者、交代要員の氏名、番号を記録する。
- 前後半の前にタイムアウト要求のための用紙をチーム役員に渡し、各ハーフ、タイム アウトの要求がなかった場合、各ハーフ後その用紙を回収する。
- 退場を命じられた競技者に代わる交代要員がピッチに入場できる時間を示す用紙をチ ーム役員に手渡す。
- 主審・第2審判の指示の下、用具を正すためにピッチ外に出た競技者の再入場を監視 する。
- 主審・第2審判の指示の下、負傷等によりピッチ外に出た競技者の再入場を監視する。
- 警告や退場に関し明らかな誤りがあったときや、主審・第2審判の視野外で乱暴な行 為が犯された場合、主審・第2審判に合図する。いずれの場合でも、主審・第2審判は、プレーに関する事実について判断する。
- テクニカルエリアやベンチにいる者の行為を監視すると共に不適切な行動について主審・第2審判に知らせる。
- 外部からの干渉によりプレーが停止された事実および理由について記録する。
- その他、試合に関する情報を提供する。
- 必要に応じ、本冊子の”フットサル競技規則の解釈と審判員のためのガイドライン” (第5条─主審・第2審判)にある”ボールがアウトオブプレー”のときのポジショニングの項に示される位置にいるよう求められたとき、その位置にいる。
- 主審、または第2審判に負傷や事故あった場合、第2審判に代わる。
タイムキーパー
- 次により、第7条の規定に基づく試合時間を確保する。
─キックオフの後に時計(ストップウォッチ)を正しくスタートする。
─ボールがアウトオブプレーになったとき、時計を止める。
─ キックイン、ゴールクリアランス、コーナーキック、またはキックオフ、フリーキ ック、ペナルティーマークおよび第2ペナルティーマークからのキック、もしくは ドロップボールの後、時計を正しく再スタートさせる。 - スコアボードが設置されている場合、得点、累積ファウル、前後半を表示する。
- チームからの要求されたタイムアウトについて、第3審判から知らされた後、主審・ 第2審判が用いるものと異なった音色の笛やその他の音で合図する。
- 1分間のタイムアウトを計測する。
- 1分間のタイムアウトの終了を、主審・第2審判が用いるものと異なった音色の笛や その他の音で合図する。
- 第3審判から知らされたのち、各チーム5つ目の累積ファウルを、主審・第2審判が 用いるものと異なった音色の笛やその他の音で合図する。
- 2分間の競技者退場時間を計測する。
- 前半の終了、試合の終了、延長戦の前後半の終了を、主審・第2審判が用いるものと 異なった音色の笛やその他の音で合図する。
- 必要に応じ、本冊子の”フットサル競技規則の解釈と審判員のためのガイドライン” (第5条─主審・第2審判)にある”ボールがアウトオブプレーのときのポジショニ ング”の項に示される位置にいるよう求められたとき、その位置にいる。
- 第3審判が置かれていないとき、第3審判固有の任務を果たす
- 試合に関するその他の情報を提供する。
国際試合
国際試合においては、必ず第3審判およびタイムキーパーを置かなければならない。
国際試合において用いられる時計は、必要な機能(正確な時間の計測、4人分の2分間 の競技者退場時間を計測装置、各チームの前後半の累積ファウルモニター)すべてを備 えていなければならない。
第7条 試合時間
主審と両チームとが相互に合意しないかぎり、試合は、前、後半ともに20分間行われる。 プレー時間の長さを変更するための合意は、プレーの開始前になされ、また競技会規定 に従ったものでなければならない。
前後半の終了
タイムキーパーは、笛やその他の音で前後半(延長の前後半を含む)の終了を知らせる。
タイムキーパーの笛やその他の音を聞いた後、主審、第2審判のいずれかが、次の点を 考慮しつつ、笛を吹いて前後半、または試合の終了を告げる。
- 累積ファウル6つ目以降の第2ペナルティーマークからのキック、壁なしのフリーキ ックが行われるとき、または再び行われるとき、当該ハーフは、キックが終了するまで延長される。
- ペナルティーキック行われるとき、または再び行われるとき、当該ハーフは、キック が終了するまで延長される。
いずれかのゴールの方向にボールがけられたとき、主審、第2審判は、タイムキーパー が笛かその他の音を鳴らす前のキックの行方を見なければならない。各ハーフは、次の ときに終了する。
- ボールが直接ゴールに入り、得点となったとき
- ボールがピッチの境界線を越えたとき
- ボールがゴールキーパー、ゴールポスト、クロスバー、またはピッチ面に触れた後、 ゴールラインを越えた、あるいは得点となったとき
- 守備側ゴールキーパーがボールを止めたとき、またはゴールポスト、クロスバーから 跳ね返り、ゴールラインを越えなかったとき
ボールが相手ゴールに向けてキックされた後に、壁なしの直接フリーキックやペナルテ ィーキックを再び行うことになる違反が犯されておらず、またはボールの移動中にいず れのチームも累積ファウル6つ目以降の壁なしの直接フリーキックやペナルティーキッ クで罰せられる違反が犯されていない場合、各ハーフは次のときに終了する。
- 相手ゴールに向けてボールがキックされたのち、ボールがゴールキーパー以外の競技 者に触れたとき
タイムアウト
チームは、前、後半それぞれ1回、1分間のタイムアウトを要求できる。
タイムアウトには、次の条件が適用される。
- 両チームのチーム役員は、第3審判に対し、または第3審判がいない場合はタイムキ ーパーに対して、1分間のタイムアウトを配付されたタイムアウト要求用紙を用いて 要求することができる。
- タイムキーパーは、タイムアウトを、ボールがアウトオブプレーでタイムアウトを要 求するチームがボールを保持しているときに主審・第2審判が用いるものと異なった 音色の笛やその他の音で許可する。
- タイムアウト中、競技者はピッチ内にも、外にもいることができる。競技者は、飲水 のためにピッチから離れなければならない。
- タイムアウト中、交代要員はピッチ外にいなければならない。
- タイムアウト中、チーム役員がピッチ上で指示を与えることは認められない。
- 交代は、タイムアウト終了の音や笛ののちに行うことができる。
- チームが試合の前半にタイムアウトを要求しなくても、後半に要求できるタイムアウ トは1回のみである。
- 第3審判、タイムキーパーのいずれもがいない場合、チーム役員は主審・第2審判に タイムアウトを要求することができる。
- 延長戦が行われるとき、タイムアウトは取れない。
ハーフタイムのインターバル
競技者には、ハーフタイムにインターバルを取る権利がある。
ハーフタイムのインターバルは、15分間を超えてはならない。
競技会規定には、ハーフタイムのインターバル時間を規定しなければならない。
ハーフタイムのインターバル時間は、主審の同意があった場合にのみ変更できる。
中止された試合
競技会規定に定められていなければ、中止された試合は再び行われる。
第8条 プレーの開始および再開
試合前
コインをトスし、勝ったチームが試合の前半に攻めるゴールを決める。
他方のチームが試合開始のキックオフを行う。
トスに勝ったチームは、試合の後半開始のキックオフを行う。
試合の後半には、両チームはエンドを替え、反対のゴールを攻める。
キックオフ
キックオフは、プレーの開始、または再開する方法のひとつである。
- 試合開始時
- 得点ののち
- 試合の後半開始時
- 延長戦が行われるとき、その前、後半の開始時キックオフからは、直接得点することができない。
進め方
- すべての競技者は、ピッチの味方半分内にいなければならない。
- キックオフをするチームの相手競技者は、ボールがインプレーになるまで3m以上ボ ールから離れる。
- ボールは、センターマーク上に静止していなければならない。
- 主審が合図をする。
- ボールは、けられて前方に移動したときインプレーとなる。
一方のチームが得点したのち、他方のチームがキックオフを行う。
違反と罰則
ボールがインプレーとなって、他の競技者がボールに触れる前にキックを行った競技者 がボールに再び触れた場合(手、または腕で触れた場合を除く)、
- 違反が起きたときにボールがあった位置から行われる間接フリーキックが相手チーム に与えられる(第13条─フリーキックの位置を参照)。
ボールがインプレーとなって、他の競技者がボールに触れる前にキックを行った競技者 がボールを手、または腕で扱った場合、
- 違反が起きたときにボールがあった位置から行われる直接フリーキックが相手チーム に与えられ(第13条─フリーキックの位置を参照)、違反した競技者のチームにファ ウルが累積される。
キックオフの進め方に関して、その他の違反があった場合、
- キックオフを再び行う。アドバンテージは、適用できない。
ドロップボール
ボールが依然インプレー中に、主審・第2審判がフットサル競技規則のどこにも規定さ れていない理由によって一時的にプレーを停止する必要があるとした場合、試合はドロ ップボールで再開される。また、フットサル競技規則中にドロップボールで再開すると 規定されている場合も同様である。
進め方
主審、または第2審判は、プレーを停止したときにボールがあった地点でボールをドロ ップする。ただし、ペナルティーエリア内でプレーが停止された場合、プレーを停止し たときにボールがあった地点に最も近いペナルティーエリアライン上でボールをドロッ プする。
ボールが境界線内のピッチ面に触れたときにプレーが再開される。ボールがピッチ面に 触れインプレーになったのち、競技者が触れずにピッチ外に出た場合、最初にボールを ドロップした地点と同じ地点でボールをドロップする。
FIFA発行のフットサル競技規則には、ペナルティーエリア内でプレーが停止された場 合のドロップボールの位置について解説する図が示されている。しかし、その図は前頁 の説明を正しく表しておらず、表示が混乱を生じさせることになるため、日本協会の責 任において、この競技規則には掲載しない。
違反と罰則
次の場合、最初にドロップした地点でボールを再びドロップする。
- ボールがピッチ面に触れる前に競技者がボールに触れる。
- ボールがピッチ面に触れる前に、なんらかの違反が犯される。
第9条 ボールインプレーおよびボールアウトオブプレー
ボールアウトオブプレー
ボールは、次のときにアウトオブプレーとなる。
- ピッチ面、または空中にかかわらず、ボールがゴールライン、またはタッチラインを完全に越えた。
- 主審・第2審判がプレーを停止した。
- ボールが天井に当たる。
ボールインプレー
これ以外、ボールは、次の場合も含めてつねにインプレーである。
- ボールがゴールポスト、またはクロスバーからはね返ってピッチ内にある。
- ボールがピッチ上にいる主審・第2審判からはね返る。
屋内のピッチ
天井の高さは4m以上なければならなく、競技会規定に明記される。
ボールがインプレー中にボールが天井に当たった場合、最後にボールに触れたチームの 相手チームに与えられるキックインにより試合を再開する。キックインは、ボールが当 たった天井下の場所に最も近いタッチライン上から行う(第15条─キックインの位置を 参照)。
第10条 得点の方法
得点
ゴールポストの間とクロスバーの下でボールの全体がゴールラインを越えたとき、その 前にゴールにボールを入れたチームがフットサル競技規則の違反を犯していなければ、 1得点となる。
攻撃側チームのゴールキーパーが、自分自身のペナルティーエリア内から意図的に手や 腕でボールを投げる、または打ち、他の競技者がボールにプレーする、または触れるこ となく、相手のゴールにボールが入った場合、得点は認められない。試合は、相手チー ムのゴールクリアランスで再開される。
得点となった後でプレーが再開される前に、得点した方のチームが規定より多くの数の 競技者でプレーしていたことや交代の進め方が正しく行われなかったことに主審・第2 審判が気が付いたとき、得点を認めず、ペナルティーエリア内の任意の地点から行う間 接フリーキックを相手競技者に与え、試合を再開しなければならない。
キックオフが行われた後であれば、得点は認められるが、違反した競技者には第3条に 基づき対応する。また、その事実について関係者あて報告する。相手チームが得点した 場合は、得点は認められなければならない。
勝利チーム
試合中により多く得点したチームを勝ちとする。両チームが同点、または共に無得点の 場合、試合は引き分けである。
競技会規定
試合、またはホームアンドアウェーの対戦が終了し、競技会規定として勝者を決定する 必要がある場合、次の方法のみが勝利チームを決定する進め方として認められる。
- アウェーゴール・ルール
- 延長戦
- ペナルティーマークからのキック
これらの進め方は、本冊子の”試合、またはホームアンドアウェーの対戦の勝者の決定 の進め方”に規定される。
第11条 オフサイド
フットサルにオフサイドはない。
第12条 ファウルと不正行為
ファウルと不正行為はフットサル競技規則の違反であり、次のように罰せられる。
ファウル
ファウルは、直接フリーキック、または間接フリーキックで罰せられる。
直接フリーキックで罰せられるファウル
競技者が次の7項目の反則を不用意に、無謀に、または過剰な力で犯したと主審・第2 審判が判断した場合、直接フリーキックが相手チームに与えられる。
- 相手競技者をける、またはけろうとする。
- 相手競技者をつまずかせる。
- 相手競技者に飛びかかる。
- 相手競技者をチャージする。
- 相手競技者を打つ、または打とうとする。
- 相手競技者を押す。
- 相手競技者にタックルする。
次の3項目の反則を犯した場合も、直接フリーキックが相手チームに与えられる。
- 相手競技者を抑える。
- 相手競技者につばを吐く。
- ボールを意図的に手、または腕で扱う(ゴールキーパーが自分のペナルティーエリア 内にあるボールを扱う場合を除く)。
直接フリーキックは、反則の起きた場所から行う(第13条─フリーキックの位置を参 照)。
上記の項目の反則は、累積ファウルである。
ペナルティーキックで罰せられるファウル
ボールがインプレー中に、競技者が自分のペナルティーエリア内で上記の10項目の反則 を犯した場合、ボールの位置に関係なく、ペナルティーキックが与えられる。
間接フリーキックで罰せられるファウル
ゴールキーパーが次の4項目の反則を犯した場合、間接フリーキックが相手チームに与 えられる。
- ピッチの自分自身のハーフ内で、4秒を超えてボールを手や腕、または足でコントロールする。
- ボールをプレーしたのち、相手競技者がプレー、または触れていないにもかかわらず、ピッチの自分自身のハーフ内で、味方競技者によって意図的にゴールキーパーにキックされたボールに再び触れる。
- 自分自身のペナルティーエリア内で、味方競技者によって意図的にゴールキーパーにキックされたボールを直接手、または腕で受ける。
- 自分自身のペナルティーエリア内で、味方競技者がキックインしたボールを直接手、または腕で受ける。
競技者が次の項目の違反を犯したと主審・第2 審判が判断した場合も、間接フリーキッ クが相手に与えられる。
- 相手競技者の前で、危険な方法でプレーする。
- 相手競技者の進行を妨げる。
- ゴールキーパーがボールを手、または腕から放すのを妨げる。
- 相手競技者に対して犯した場合直接フリーキックで罰せられることになる9つの反則 を味方競技者に対して犯す。
- 第12条およびその他の条において、これまでに規定されていないもので、競技者を警 告する、または退場させるためにプレーを停止することになる違反を犯す。
間接フリーキックは、反則の起きた場所から行う(第13条─フリーキックの位置を参照)。
不正行為
不正行為は、警告、または退場によって罰せられる。
懲戒の罰則
イエローカードは、競技者、または交代要員が警告されたことを知らせるために使用さ れる。
レッドカードは、競技者、または交代要員に退場が命じられたことを知らせるために使 用される。
競技者および交代要員のみにレッドカード、またはイエローカードが示すことができる。 これらのカードは試合開始後、ピッチ上で誰にも分かるように示される。その他の場合、 主審、2第審判は、懲戒の罰則を取ることを口頭で競技者、またはチーム役員に伝える。
主審・第2審判は、試合開始前、ピッチの設置された施設に入ったその時からその場所 を離れるまで、懲戒の罰則を行使する権限を持つ。
ピッチの内外にかかわらず、相手競技者、味方競技者、主審・第2審判、副審、その他 の者に対して、警告、または退場となる反則を犯した競技者は、犯した反則の質に従っ て懲戒される。
警告となる反則
競技者は、次の7項目の反則を犯した場合、警告される。
- 反スポーツ的行為
- 言葉、または行動による異議
- 繰り返しフットサル競技規則に違反する
- プレーの再開を遅らせる
- コーナーキック、キックイン、またはフリーキックでプレーが再開されるとき、規定の距離を守らない(守備側競技者)
- 主審・第2審判の承認を得ずピッチに入る、復帰する、または交代の進め方に違反する
- 主審・第2審判の承認を得ず意図的にピッチから離れる
交代要員は、次の4項目の反則を犯した場合、警告される。
- 反スポーツ的行為
- 言葉、または行動による異議
- プレーの再開を遅らせる
- 交代の進め方に違反してピッチに入る
退場となる反則
競技者、または交代要員は、次の7項目の反則を犯した場合、退場を命じられる。
- 著しく不正なファウルプレー
- 乱暴な行為
- 相手競技者、またはその他の者につばを吐く
- 意図的にボールを手、または腕で扱い、相手チームの得点、または決定的な得点の機会を阻止する (自分のペナルティーエリア内でゴールキーパーが行ったものには適用しない)
- フリーキック、またはペナルティーキックとなる反則で、ゴールに向かっている相手競 技者の決定的な得点の機会を阻止する
- 攻撃的な、侮辱的な、または下品な発言や身振りをする
- 同じ試合の中で2つ目の警告を受ける
交代要員は、次の反則を行った場合、退場を命じられる。
- 決定的な得点の機会を阻止する
退場を命じられた競技者、または交代要員は、ピッチおよびテクニカルエリア周辺から 離れなければならない。
第13条 フリーキック
フリーキックの種類
フリーキックは、直接と間接のいずれかである。
直接フリーキック
シグナル
主審、第2審判のいずれかがキックが行われる方向に向けて一方の腕を水平に伸ばす。 ファウルが累積ファウルである場合、他方の手でピッチ面を指し、第3審判とタイムキ ーパーにそれが累積ファウルとして数えられることをはっきりと知らせる。
ボールがゴールに入る
- 直接フリーキックが行われ、ボールが相手ゴールに直接入った場合、得点となる。
- 直接フリーキックが行われ、自分のゴールに直接入った場合、コーナーキックが相手 チームに与えられる。
累積ファウル
- 累積ファウルは、第12条に規定される直接フリーキックで罰せられるものである。
- 各チームが犯した前、後半の累積ファウルは、試合記録シートに記録される。
- 主審・第2審判は、そのチームがまだ5つの累積ファウルを犯していない場合で相手 チームが決定的な得点の機会を阻止されていない場合、アドバンテージ・ルールを適 用することにより、プレーを続けさせることができる。
- 主審・第2審判は、アドバンテージ・ルールを適用した場合、ボールがアウトオブプ レーになったときに、すみやかにタイムキーパーと第3審判に所定のシグナルを用い て累積ファウルを示す。
- 延長戦が行われる場合、後半の累積ファウルはそのまま延長戦に持ち越される。
間接フリーキック
シグナル
- 主審・第2審判は、一方の腕を頭上に上げて、間接フリーキックであることを示す。 主審・第2審判は、キックが行われ、そのボールが他の競技者に触れるか、またはア ウトオブプレーになるまで、そのまま腕を上げ続ける。
ボールがゴールに入る
キックされたのち、ゴールに入る前に他の競技者がボールに触れた場合のみ得点となる。 間接フリーキックが行われ、ボールが相手ゴールに直接入った場合、ゴールクリアラン スが与えられる。
間接フリーキックが行われ、自分のゴールに直接入った場合、相手チームにコーナーキ ックが与えられる。
進め方
直接、間接フリーキックともに、キックが行われるときボールは静止していなければならない。
各チームの累積ファウル6つ目からの直接フリーキック
- フリーキックを行う競技者は、他の競技者にボールをパスすることなく得点を狙って キックする。
- フリーキックが行われたのち、ゴールキーパーがボールに触れるかゴールポストかク ロスバーからはね返る、またはピッチの外へ出たのちでなければ、競技者はボールに 触れることができない。
- 競技者が相手チームのハーフ、または味方ハーフ内のハーフウェーラインと第2ペナ ルティーマークを通るハーフウェーラインと平行な仮想ラインで囲まれた地域で、そ のチームの6つ目となる累積ファウルを犯した場合、フリーキックは第2ペナルティ ーマークから行われる。第2ペナルティーマークの位置は第1条に示される。フリー キックは、本冊子の”フリーキックの位置”の項に基づき、行われる。
- 競技者がペナルティーエリア外の、ピッチの味方ハーフ内の10mの仮想ラインとゴー ルラインとの間で、そのチームの6つ目のファウルを犯した場合、攻撃側チームはキ ックを第2ペナルティーマークから行うか、違反の起きた場所から行うか選択する。
- 6つ目の累積ファウルから、前、後半の終了時および延長戦の前、後半の終了時に行 う直接フリーキックのために時間を追加することができる。
フリーキックの位置
ペナルティーエリア外のフリーキック
すべての相手競技者は、ボールがインプレーになるまで5m以上ボールから離れなけれ ばならない。
- ボールは、けられて移動したときにインプレーとなる。
- フリーキックは、違反の起きた場所、または違反が起きたときにボールのあった位置 (違反の種類による)、もしくは第2ペナルティーマークから行われる。
ペナルティーエリア内で守備側チームに与えられた直接、または間接フリーキック
- すべての相手競技者は、ボールがインプレーになるまで5m以上ボールから離れなけ ればならない。
- すべての相手競技者は、ボールがインプレーとなるまでペナルティーエリア外にいな ければならない。
- ボールは、ペナルティーエリア外に直接けり出されたときインプレーとなる。
- ペナルティーエリア内で与えられたフリーキックは、そのエリア内の任意の地点から 行うことができる。
前、後半、それぞれ各チーム累積ファウル6つ目からの直接フリーキック
- 守備側チームの競技者は、フリーキックに対して壁を作れない。
- フリーキックを行う競技者は、正しく特定される。
- ゴールキーパーは自分のペナルティーエリア内にいて、ボールから5m以上離れる。
- 競技者は、ピッチ内にいる。ただしキッカーは、意図的にピッチ外に位置することができる。
- キッカーと守備側ゴールキーパー以外の競技者はペナルティーエリア外で、ボールと 同レベルでゴールラインと平行に引かれた仮想ラインの後方にいて、ボールから5m 離れなければならない。これらの競技者は、キックをする競技者を妨げてはならない。 キッカー以外の競技者は、ボールに触れるかプレーされるまで、競技者はこの仮想ラ インを越えてはならない。
攻撃側チームの間接フリーキック
すべての相手競技者は、ボールがインプレーになるまで、ボールから5m以上離れなけ ればならない。
- ボールは、けられて移動したときインプレーとなる。
- ペナルティーエリア内で与えられた間接フリーキックは、違反の起きたところに最も 近いペナルティーエリアライン上の地点で行われなければならない。
FIFA発行のフットサル競技規則には、ペナルティーエリア内で攻撃側チームに与えら れた間接フリーキックの位置について解説する図が示されている。しかし、その図は上 記の説明を正しく表しておらず、表示が混乱を生じさせることになるため、日本協会の 責任において、この競技規則には掲載していない。
違反と罰則
フリーキックを行うとき、相手競技者が規定の距離よりボールの近くにいる場合、
- アドバンテージが適用された場合、またはペナルティーキックで罰せられる他の違反 が犯された場合を除き、キックは再び行われ、違反した競技者は警告される。その違 反がフリーキックで罰せられるものであった場合、主審・第2審判は元の違反を罰す るのか、次に犯された違反を罰するのかを決定する。2番目の違反がペナルティーキ ック、または直接フリーキックで罰せられるものである場合、違反を犯したチームに 対して累積ファウルが記録される。
フリーキックが守備側チームのペナルティーエリア内で守備側チームによって行われる ときに、ボールが直接ペナルティーエリア外にけりだされなかった場合、
- キックは、再び行われる。
フリーキックを行うチームが4秒を超えて時間を費やした場合、
- 主審・第2審判は相手チームに、試合が再開されるはずであった場所から行われる間 接フリーキックを与える (第13条─フリーキックの位置、参照)。
累積ファウル6つ目からのフリーキックで、キックを行う競技者が得点を狙う意図なく キックを行った場合、
- 主審・第2審判は相手チームに、試合が再開されるはずであった場所から行われる間 接フリーキックを与える。
累積ファウル6つ目からのフリーキックで、事前に特定された競技者の味方競技者がキックを行った場合、
- 主審・第2 審判はプレーを停止し、その競技者を反スポーツ的行為で警告して、ボー ルがけられたところから行う間接フリーキックを守備側チームに与え、試合を再開す る。
ゴールキーパー以外の競技者によるフリーキック
ボールがインプレーになって、他の競技者が触れる前に、キッカーがボールに再び触れ た場合(手、または腕による場合を除く)、
- 違反の起きた場所から行う間接フリーキックが相手チームに与えられる(第13条─フ リーキックの位置を参照)。
ボールがインプレーになって、他の競技者が触れる前に、キッカーが意図的にボールを 手、または腕で扱った場合、
- 違反の起きた場所から行う直接フリーキックが相手チームに与えられ(第13条─フリ ーキックの位置を参照)、キッカーのチームはファウルを累積される。
- 違反がキッカーのペナルティーエリア内で犯された場合は、ペナルティーキックが与 えられ、キッカーのチームはファウルを累積される。
ゴールキーパーによるフリーキック
ボールがインプレーになって、他の競技者が触れる前に、ゴールキーパーがボールに再 び触れた場合(手、または腕による場合を除く)、
- 違反の起きた場所から行う間接フリーキックが相手チームに与えられる(第13条─フ リーキックの位置を参照)。
ボールがインプレーになって、他の競技者が触れる前に、ゴールキーパーが意図的にボ ールを手、または腕で扱った場合、
- 違反がゴールキーパーのペナルティーエリア外で起きた場合は、違反の起きた場所か ら行う直接フリーキックが相手チームに与えられ(第13条─フリーキックの位置を参 照)、ゴールキーパーのチームはファウルを累積される。
- 違反がゴールキーパーのペナルティーエリア内で起きた場合は、違反の起きた場所か ら行う間接フリーキックが相手チームに与えられる(第13条─フリーキックの位置を 参照)。
主審・第2 審判が累積ファウル6つ目からの直接フリーキックを行う合図をして、その 後ボールがインプレーになる前に、
フリーキックを行う競技者の味方競技者がフットサル競技規則に違反した場合(キッカ ーが4秒を超え時間を費やした場合を除く)、
- 主審・第2審判は、キックを行わせる。
- ボールがゴールに入った場合、キックは再び行われる。
- ボールがゴールに入らなかった場合、主審・第2審判はプレーを停止し、試合を違反 の起きた場所から行われる守備側チームの間接フリーキックで再開させる(第13条─ フリーキックの位置を参照)。
守備側の競技者がフットサル競技規則に違反した場合、
- 主審・第2審判は、キックを行わせる。
- ボールがゴールに入った場合、得点が与えられる。
- ボールがゴールに入らなかった場合、キックは再び行われる。
守備側、攻撃側両チームの競技者がフットサル競技規則に違反した場合、
- キックは、再び行われる。
主審・第2審判が累積ファウル6つ目からの直接フリーキックを行う合図をして、キッ クがけられたのちに、
キッカーが得点を狙ってボールを前方にけらなかったことが分かった場合、
- 主審・第2審判はプレーを停止し、試合を反則の起きた場所から行われる守備側チー ムの間接フリーキックで再開させる(第13条─フリーキックの位置を参照)。
他の競技者がボールに触れる前に、キッカーがボールに再び触れた場合(手、または腕 による場合を除く)。
- 違反の起きた場所から行う間接フリーキックが相手チームに与えられる(第13条─フ リーキックの位置を参照)。
守備側ゴールキーパーがボールに触れる、あるいはボールがゴールポストまたクロスバ ーからはね返る、もしくはピッチから出る前に、キッカー以外の競技者がボールに触れ た場合(手、または腕による場合を除く)、
- 違反の起きた場所から行う間接フリーキックが相手チームに与えられる(第13条─フ リーキックの位置を参照)。
競技者が意図的にボールを手、または腕で扱った場合、
- 反則の起きた場所から行う直接フリーキックが相手チームに与えられ(第13条─フリ ーキックの位置を参照)、その競技者のチームにファウルが累積される。
- 守備側ゴールキーパーを除く守備側競技者が、自分のペナルティーエリア内で反則を 犯した場合、ペナルティーキックが相手チームに与えられ(第13条─フリーキックの 位置を参照)、その競技者のチームにファウルが累積される。
ボールが前方に進行中、外的要因がボールに触れた場合、
- キックは、再び行われる。
ボールがゴールキーパー、クロスバー、ゴールポストからピッチ内にはね返ったのち、 外的要因がボールに触れた場合、
- 主審・第2審判は、プレーを停止する。
- プレーは、外的要因がボールに触れた場所で、ドロップボールにより再開される。た だし、外的要因がペナルティーエリア内でボールに触れた場合、主審・第2審判のい ずれかが、プレーを停止したときにボールがあった地点に最も近いペナルティーエリ アライン上でボールをドロップする。
ボールがインプレー中、ゴールポスト、クロスバー、または他の競技者に触れる前に破 裂した、または欠陥となった場合、
- キックは、再び行われる。
第14条 ペナルティーキック
直接フリーキックを与える10項目の反則のひとつを、自分のペナルティーエリア内でボ ールがインプレー中に犯したとき、相手チームにペナルティーキックが与えられる。
ペナルティーキックから直接得点することができる。
前、後半の終了時および延長戦の前、後半の終了時に行うペナルティーキックのために、 時間が追加される。
ボールと競技者の位置
ボールは、
- ペナルティーマーク上に置かれなければならない。
ペナルティーキックを行う競技者は、
- 確実に特定されなければならない。
守備側のゴールキーパーは、
- ボールがけられるまで、キッカーに面して、両ゴールポストの間のゴールライン上に いなければならない。
キッカー以外の競技者は、次のように位置しなければならない。
- ピッチの中
- ペナルティーエリア外
- ペナルティーマークの後方
- ペナルティーマークから5m以上離れる
進め方
- 主審、第2審判のいずれかが、競技者が競技規則どおりの位置についたのち、ペナル ティーキックを行うための合図をする。
- ペナルティーキックを行う競技者は、ボールを前方にけらなければならない。
- ボールは、けられて前方に移動したときインプレーとなる。
ペナルティーキックを通常の時間内に行う、あるいは前、後半の時間を追加して行うま たは再び行うとき、ボールが両ゴールポスト間とクロスバーの下を通過する前に、次の ことがあっても得点が与えられる。
- ボールがゴールポスト、クロスバー、ゴールキーパーのいずれか、またはそれらに触 れる。
主審・第2 審判は、ペナルティーキックがいつ完了したか決定する。
違反と罰則
ペナルティーキックを行う競技者がボールを前方にけらなかった場合、
- 主審・第2審判はプレーを停止し、ペナルティーマークから行う守備側チームの間接 フリーキックで試合を再開させる(第13条─フリーキックの位置を参照)。
ペナルティーキックが行われようとしているとき、事前に特定された競技者の味方競技 者がキックを行った場合、
- 主審・第2審判は、プレーを停止し、その競技者を反スポーツ的行為で警告して、ペ ナルティーマークから行う守備側チームの間接フリーキックで試合を再開させる(第 13条─フリーキックの位置)。
主審・第2審判がペナルティーキックを行う合図をして、ボールがインプレーになる前 に、次の状況のひとつが起きた場合、
キックを行う競技者の味方競技者がフットサル競技規則に違反する。
- 主審・第2審判は、キックを行わせる。
- ボールがゴールに入った場合、キックは再び行われる。
- ボールがゴールに入らなかった場合、主審・第2審判はプレーを停止し、違反の起き た場所から行われる守備側チームの間接フリーキックで再開させる(第13条─フリー キックの位置)。
守備側競技者がフットサル競技規則に違反する。
- 主審・第2審判は、キックを行わせる。
- ボールがゴールに入った場合、得点が与えられる。
- ボールがゴールに入らなかった場合、キックは再び行われる。
守備側、攻撃側両チームの競技者が競技規則に違反する。
- キックは、再び行われる。
キックが行われたのち、
他の競技者が触れる前に、キッカーがボールに再び触れた場合(手、または腕による場 合を除く)、
- 違反の起きた場所から行う間接フリーキックが相手チームに与えられる(第13条─フ リーキックの位置を参照)。
他の競技者がボールに触れる前に、キッカーが意図的にボールを手、または腕で扱った場合、
- 違反の起きた場所から行う直接フリーキックが相手チームに与えられ(第13条─フリ ーキックの位置を参照)、その競技者のチームにファウルが累積される。
ボールが前方に進行中、外的要因がボールに触れた場合、
- キックは、再び行われる。
ボールがゴールキーパー、クロスバー、ゴールポストからピッチ内にはね返ったのち、 外的要因がボールに触れる。
- 主審・第2審判は、プレーを停止する。
- プレーは、外的要因がボールに触れた場所で、ドロップボールにより再開される。た だし、外的要因がペナルティーエリア内でボールに触れた場合、主審・第2審判のい ずれかが、プレーを停止したときにボールがあった地点に最も近いペナルティーエリ アライン上でボールをドロップする。
ボールがインプレー中、ゴールポスト、クロスバー、または他の競技者に触れる前に破 裂した、または欠陥となった場合、
- キックは、再び行われる。
第15条 キックイン
キックインは、プレーを再開する方法のひとつである。
キックインは、ピッチ上、または空中にかかわらず、ボールの全体がタッチラインを越 えたとき、もしくはボールが会場の天井に当ったとき、最後にボールに触れた競技者の 相手競技者に与えられる。
キックインから直接得点することはできない。
競技者の位置
相手競技者は、
- ピッチ内で、
- キックインを行うタッチライン上の場所から5m以上離れなければならない。
進め方
進め方は、次の方法に限る。
- ボールをけって、ピッチ内に入れる。
キックインの位置
ボールをける競技者は、
- いずれかの足の一部をタッチライン上、またはタッチライン外のピッチ面につけ、
- ボールがピッチから出た地点、またはピッチ外で、その地点から25cm以内の場所か ら、必ず静止したボールをける。
- ボールは、ける準備ができてから4秒以内にける。
ボールは、ピッチに入ったときにインプレーとなる。
違反と罰則
キックインが行われるとき、相手競技者が規定の距離よりボールに近かった場合、
- キックインは同じチームによって再び行われ、違反した競技者は警告される。ただし、 キックを行うチームの相手競技者によって犯された違反がフリーキックやペナルティ ーキックで罰せられるものであった場合、アドバンテージを適用することができる。
相手競技者がキックインを行う競技者を不正に惑わせたり妨げたりした場合、
- その競技者は、反スポーツ的行為で警告される。
キックインの進め方に関するその他の違反に対して、
- 相手チームの競技者がキックインを行う。
ゴールキーパー以外の競技者によるキックイン
ボールがインプレーになって、他の競技者が触れる前にキックインを行った競技者がボ ールに再び触れた場合(手、または腕にによる場合を除く)、
- 違反の起きた場所から行う間接フリーキックが相手チームに与えられる(第13条─フ リーキックの位置を参照)。
ボールがインプレーになって、他の競技者が触れる前にキックインを行った競技者が意 図的にボールを手、または腕で扱った場合、
- 違反の起きた場所から行う直接フリーキックが相手チームに与えられ(第13条─フリ ーキックの位置を参照)、その競技者のチームにファウルが累積される。
- 違反がキックインを行った競技者のペナルティーエリア内で起きた場合は、ペナルテ ィーキックが与えられ、その競技者のチームにファウルが累積される。
ゴールキーパーによるキックイン
ボールがインプレーになって、他の競技者が触れる前にゴールキーパーがボールに再び 触れた場合(手、または腕による場合を除く)、
- 違反の起きた場所から行う間接フリーキックが相手チームに与えられる(第13条─フ リーキックの位置を参照)。
ボールがインプレーになって、他の競技者が触れる前にゴールキーパーが意図的にボー ルを手、または腕で扱った場合、
- 違反がゴールキーパーのペナルティーエリア外で起きた場合は、違反の起きた場所か ら行う直接フリーキックが相手チームに与えられ(第13条─フリーキックの位置を参 照)、その競技者のチームにファウルが累積される。
- 違反がゴールキーパーのペナルティーエリア内で起きた場合は、違反の起きた地点に 最も近いペナルティーエリアライン上から行う間接フリーキックが相手チームに与え られる(第13条─フリーキックの位置を参照)。
第16条 ゴールクリアランス
ゴールクリアランスは、プレーを再開する方法のひとつである。
ゴールクリアランスは、ピッチ上、または空中にかかわらず、最後に攻撃側競技者が触 れたボールの全体がゴールラインを越え、第10条による得点とならなかったときに与え られる。
ゴールクリアランスからは、直接得点することができない。
競技者の位置
相手競技者は、
- ボールがインプレーになるまで、ピッチ内のゴールクリアランスが行われるペナルテ ィーエリア外にいなければならない。
進め方
- ボールは、ペナルティーエリア内の任意の地点から守備側チームのゴールキーパーに よって投げられる。
- 守備側チームのゴールキーパーは、ゴールクリアランスを行う準備ができてから4秒 以内に行う。
- ボールは、守備側チームのゴールキーパーによってペナルティーエリア外に直接投げ 出されたときインプレーとなる。
違反と罰則
ゴールクリアランスからボールが直接ペナルティーエリア外に投げ出されなかった場合、 ◦ ゴールクリアランスは再び行われるが、4秒のカウントはリセットされず、ゴールキ ーパーがゴールクリアランスの準備ができてから、続けてカウントされる。
ボールがインプレーになって、相手競技者が触れる前にゴールキーパーがボールに再び 触れた場合(手、または腕による場合、もしくは味方競技者が意図なくボールに触れた 場合を除く)、
- 違反の起きた場所から行う間接フリーキックが相手チームに与えられる(第13条─フ リーキックの位置を参照)。
ボールがインプレーになって、他の競技者が触れる前にゴールキーパーが意図的にボー ルを手、または腕で扱った場合、
- 違反がゴールキーパーのペナルティーエリア外で起きた場合は、違反の起きた場所か ら行う直接フリーキックが相手チームに与えられ(第13条─フリーキックの位置を参 照)、その競技者のチームにファウルが累積される。
- 違反がゴールキーパーのペナルティーエリア内で起きた場合は、違反の起きた地点に 最も近いペナルティーエリアライン上から行う間接フリーキックが相手チームに与え られる(第13条─フリーキックの位置を参照)。
ゴールクリアランスが4秒以内に行われなかった場合、
- 違反の起きた地点に最も近いペナルティーエリアライン上から行う間接フリーキック が相手チームに与えられる(第13条─フリーキックの位置を参照)。
ペナルティーエリア内にいる攻撃側競技者がゴールクリアランスに干渉した場合、
- 攻撃側競技者がボールに触れた、またはゴールクリアランスが正しく行われるのを妨 害した場合、ゴールクリアランスは再び行われる。
本条に関して、その他の違反があった場合、
- ゴールクリアランスは、再び行われる。違反がゴールクリアランスを行うチームの競 技者によって犯された場合、4秒のカウントはリセットされず、ゴールキーパーがゴ ールクリアランスの準備ができてから、続けてカウントされる。
第17条 コーナーキック
コーナーキックは、プレーを再開する方法のひとつである。
コーナーキックは、ピッチ上、または空中にかかわらず、最後に守備側競技者が触れた ボールの全体がゴールラインを越え、第10条による得点とならなかったときに与えられ る。
相手チームのゴールに限り、コーナーキックから直接得点することができる。
ボールと競技者の位置
- ボールは、ゴールラインを越えた地点に最も近い方のコーナーアークの中に置かなけ ればならない。
相手競技者は、
- ボールがインプレーになるまで、ピッチ内で、コーナーアークから5m以上離れなけ ればならない。
進め方
- 攻撃側チームの競技者がボールをけらなければならない。
- キックを行う競技者は、キックの準備ができてから4秒以内に行わなければならない。
- ボールは、けられて移動したときインプレーとなる。
違反と罰則
コーナーキックが行われるとき、相手競技者が規定の距離よりもコーナーアークに近か った場合
- コーナーキックは同じチームによって再び行われ、違反した競技者は警告される。た だし、キックを行うチームの相手競技者によって犯された違反がフリーキックやペナ ルティーキックで罰せられるものであった場合、アドバンテージを適用することがで きる。
相手競技者がコーナーキックを行う競技者を不正に惑わせたり妨げたりした場合、
- その競技者は、反スポーツ的行為で警告される。
コーナーキックが4秒以内に行われなかった場合、
- ゴールクリアランスが相手チームに与えられる。
進め方およびボールの位置に関するその他の違反に対して、
- キックは、再び行われる。違反がキックを行うチームの競技者によって犯された場合、 4秒のカウントはリセットされず、キッカーがキックの準備ができてから、続けてカ ウントされる。
ゴールキーパー以外の競技者によるコーナーキック
ボールがインプレーになって、他の競技者が触れる前にキッカーがボールに再び触れた 場合(手、または腕による場合を除く)、
- 違反の起きた場所から行う間接フリーキックが相手チームに与えられる(第13条─フ リーキックの位置を参照)。
ボールがインプレーになって、他の競技者が触れる前にキッカーが意図的にボールを手、 または腕で扱った場合、
- 違反の起きた場所から行う直接フリーキックが相手チームに与えられ(第13条─フリ ーキックの位置を参照)、その競技者のチームにファウルが累積される。
- 違反がキッカーのペナルティーエリア内で起きた場合は、ペナルティーキックが与え られ、その競技者のチームにファウルが累積される。
ゴールキーパーによるコーナーキック
ボールがインプレーになって、他の競技者が触れる前にゴールキーパーがボールに再び 触れた場合(手、または腕による場合を除く)、
- 違反の起きた場所から行う間接フリーキックが相手チームに与えられる(第13条─フ リーキックの位置を参照)。
ボールがインプレーになって、他の競技者が触れる前にゴールキーパーが意図的にボー ルを手、または腕で扱った場合、
- 違反がゴールキーパーのペナルティーエリア外で起きた場合は、違反の起きた場所か ら行う直接フリーキックが相手チームに与えられ(第13条─フリーキックの位置を参 照)、その競技者のチームにファウルが累積される。
- 違反がゴールキーパーのペナルティーエリア内で起きた場合は、違反の起きた地点に 最も近いペナルティーエリアライン上から行う間接フリーキックが相手チームに与え られる(第13条─フリーキックの位置を参照)。
試合、またはホームアンドアウェーの対戦の勝者を決定する方法
アウェーゴール、延長戦およびペナルティーマークからのキックは、試合が引き分けに 終わったのち、勝者となるチームを決めることが競技会規定によって要求されていると きに勝者を決定する三つの方法として認められているものである。延長戦およびペナル ティーマークからのキックは、試合の一部ではない。
アウェーゴール
競技会規定には、ホームアンドアウェー方式で競技する場合で第2戦後に合計ゴール数 が同じであるとき、アウェーのピッチで得点したゴール数を2倍に計算する規定を設け ることができる。
延長戦
競技会規定には、それぞれ5分間を超えない範囲で前、後半同じ時間の延長戦を設ける ことができる。これには、第8条の条件が適用される。
ペナルティーマークからのキック
競技会規定には、次の規定される進め方に基づき行われるペナルティーマークからのキ ックを設けることができる。
進め方
- 主審は、キックを行うゴールを選ぶ。
- 主審はコインをトスし、トスに勝ったキャプテンのチームが先にけるか後にけるかを 決める。
- 主審、第2審判、第3審判およびタイムキーパーは、キックの記録をつける。
- 次の条件に従って、両チームが5本ずつのキックを行う。
- キックは、両チーム交互に行われる。
- 両チームが5本のキックを行う以前に他方が5本のキックを行ってもあげることがで きない得点を一方のチームがあげた場合、以後のキックは行われない。
- 5本ずつのキックを行ったのち両チームの得点が同じ場合は、同数のキックで一方の チームが他方より多く得点するまで、交互の順序を変えることなく、キックは続けら れる。
- すべての競技者、交代要員にキックを行うことが認められる。
- ペナルティーマークからのキックの進行中、ゴールキーパーはどの競技者とでも交代 することができる。
- それぞれのキックは異なる競技者によって行われる。キックを行う資格のある競技者 の全員が、それぞれ2本目のキックを行う前に、最初のキックを行わなければならな い。
- キックを行う資格のある競技者は、主審に通知するとともに、用具が正しければ、ペ ナルティーマークからのキックの進行中にいつでもゴールキーパーと入れ替わること ができる。
- ペナルティーマークからのキックの進行中、ゴールキーパーを含め、キックを行う資 格のある競技者と主審、第2審判および第3審判のみがフィールドの中にいることが 認められる。
- キッカーと両ゴールキーパー以外、すべてのキックを行う資格のある競技者は、第3 審判とともにキックの行われている反対側のハーフ内にいなければならない。
- キッカーの味方競技者のゴールキーパーはピッチ内で交代ゾーンの反対側にペナルテ ィーマークと同じレベルでマークから5m以上離れなければならない。
- 他に規定されていない限り、フットサル競技規則および審判員のためのガイドライン がペナルティーマークからのキックが行われるときにも適用される。
- 試合が終了し、ペナルティーマークからのキックを行う前に、一方のチームの競技者 数が相手チームより多い場合、競技者のより多いチームは相手競技者数と等しくなる ように競技者数を減らさなければならない。チームのキャプテンは、除外するそれぞ れの競技者の氏名と背番号を主審に通知しなければならない。
- 相手競技者数と等しくなるように競技者数を減らさなければならない場合、そのチー ムはゴールキーパーを、ペナルティーキックを行う資格ある競技者から除外すことが できる。
- 相手競技者数と等しくなるように競技者数を減らすために除外された(例えばテクニ カルエリアにいる)ゴールキーパーは、いつでもゴールキーパーと交代することがで きる。
- ペナルティーマークからのキックを開始する前に、主審はピッチの反対ハーフ内に両 チームの同数のキックを行う資格のある競技者がとどまっていることを確認しなけれ ばならない。
FIFA発行のフットサル競技規則には、ペナルティーマークからのキックのときの競技 者および審判員の位置について解説する図が示されている。しかし、その図は上記の説 明を正しく表しておらず、表示が混乱を生じさせることになるため、日本協会の責任に おいて、この競技規則には掲載していない。
テクニカルエリア
テクニカルエリアは、テクニカルスタッフと交代要員のための特別なエリアである。
テクニカルエリアの大きさや位置は施設によって異なるが、以下の点を一般的な指針と してここに示す。
- テクニカルエリアは、特定された座席部分から両横に1m、前方にタッチラインから 75㎝の範囲である。
- テクニカルエリアを明確にするためにマーキングをすることが勧められる。
- テクニカルエリアに入ることのできる人数は、競技会規定によって規定される。
- テクニカルエリアに入ることのできる者の氏名は、競技会規定に従って試合開始前に 特定される。
- その都度ただ1人の役員のみが戦術的指示を伝えることができ、立ち続けていること ができる。
- トレーナーやドクターが競技者の負傷の程度を判断するため、また競技者の搬出を行 うために主審・第2審判からピッチに入る承認を得た場合などの特別な状況を除いて、 監督およびその他のチーム役員は、エリア内にとどまっていなければならない。
- 監督およびその他テクニカルエリアに入る者は、競技者や主審・第2審判の動きを邪 魔しないよう、責任ある態度で行動しなければならない。
- 交代要員およびフィットネスコーチは、競技者や主審・第2審判の動きを邪魔せず、 責任ある態度で行動する限り、ウォーミングアップのために設けられたエリアでウォ ームアップすることができる。
リザーブ副審
リザーブ副審は、
- 競技会規定に基づいて任命することができ、審判員のいずれかがその職務を続行する ことができなくなった場合、タイムキーパーに代わる他、常に審判員を援助する。
- 主審・第2審判によって要請された試合前、中、後の管理上の任務を援助する。
- 試合が終了したのち、主審・第2審判が見えなかった不正行為やその他の出来事につ いて、関係機関に報告書を提出しなければならない。リザーブ副審は、作成した報告 書について主審・第2審判に知らせなければならない。
- 試合前、中、後に起きたすべての出来事について記録する。
- 何か事故等の発生で必要になった場合のため、手動のバックアップ・ストップウォッ チを携帯する。
- 副審の横ではないが、どこか分かりやすい場所に位置する。
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