吾妻にフットサルを/Forca Caneta

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我々グンサルネットはForca canetaを知るために吾妻郡中之条町のとある体育館に向かった。 その日の中之条の気温は5度。群馬の山間部は高崎などの平野部とは気候が違う。予報では夜から雪が降るとのこと。 体育館に到着すると選手たちはすでにアップを終えてパス練習を始めていた。

「遠いところよく来てくれましたね」

迎えてくださったのは冨沢コーチ。コーチであると同時に、10番を背負うForca canetaの選手でもある。 冨沢コーチはフットサル歴15年の大ベテラン。Fリーグ設立前に東京・神奈川・静岡の日本トップクラスのチームでフットサルを学んだ経歴を持つ。 豊富な知識と戦術、フットサルへの理解は人一倍深く、選手達からの信頼も厚い。 取材は、冨沢コーチにお話を伺うところから始まった。

地元吾妻にフットサルチームを作る

Forca canetaはもともと別のエンジョイチームであった。そこへ現Forca canetaNo.5青山選手が加入した。 青山選手は一見物静かな印象を受ける。 しかし彼の「吾妻という場所で競技志向のフットサルチームを作りたい」という熱意が周りを動かした。 同志達は選手集めや練習場所確保に奔走する。 青山選手に「なぜ吾妻で競技チームを作ろうと思ったのか」と質問をぶつけてみた。 「強いチームに入るんじゃなく、ここ(吾妻)で、もっと(フットサルが)上手く、強くなりたかった。」 淡々とそう語ってくれた。 こうして2005年、吾妻に「Forca caneta」発足した。 発足当時は吾妻という土地柄、フットサルの競技人口が少なく、メンバー集めに非常に苦労したそうだ。 現在のメンバーは地元の中学校・高校サッカー部のOBが主で、小学校からの幼馴染同士というメンバーもいる。 冨沢コーチに中学生の頃に教わっていた教え子や、高校生の頃からForcaの練習に参加していた選手、 前橋・高崎から週2回の練習に片道1時間かけて通うメンバーもいた。 翌年2006年、県リーグ2部登録。

そして県リーグへ

そしてここ数年でさらなる戦力強化が行われ、「経験のある指導者の下、きちんとした意識を持って練習している」 といううわさを聞きつけ、他の県リーグチームからの移籍や、北海道リーグ経験者等も加入した。 Forca canetaNo.1ゴレイロの樋口選手・No.23宮下選手もForca canetaというチームに魅力を感じで他チームから加入した選手だ。 練習メニュー、指導者の存在が加入する決め手となった。 二人は口をそろえて言う。「もっと練習してもっと上手くなりたかった」 現在のForca canetaは高校生から30代までと年齢層は幅広いが、主力メンバーは20代前半。平均年齢は25歳以下という非常に若いチームでもある。

ぐんさるスタッフもミニゲームに参加!?

冨沢コーチに話を聞いている間に、選手達は一通り練習メニューを終わらせミニゲームを行なおうとしていた。 取材に帯同していたグンサルネット取材スタッフも、ミニゲームに混ぜてもらえることになり、急遽飛び入り参加。こんなこともあろうかと、 フットサルシューズと練習着を持参しているスタッフY。非常に貴重な体験をさせていただいた。 快く参加を許してくださったForca canetaの皆さん、どうもありがとうございました!

イタリアチャレンジカップが吾妻に残したもの

Forca canetaと吾妻とのつながりを語るには少し昔にさかのぼらないといけない。

皆さんは、イタリアチャレンジカップなるものが吾妻で開催されていたことをご存知だろうか。 『フットサルを知らない人にフットサルを知ってもらいたい。そのために本場プロのプレイを間近で見てもらおう。』 イタリアチャレンジカップは吾妻の活性化とフットサルの普及振興のために、 本場イタリアからプロフットサルチームを招待し、地元のチームと対戦するというイベントだ。 03年はセリエAのペルージャ。04年はセリエAのCLTテルニ。そして07年にはセリエBのコアール・オルヴェイトに加え、 日本のプロチームであるペスカドーラ町田も招待し、プロ同士の対戦を間近で見ることができた。 実は、スポンサー集めや運営などを実行委員長であった冨沢コーチらが中心となって行っていたのだ。 そんなことから、イタリアチャレンジカップは吾妻地域にフットサルが根付くきっかけになると同時に、 Forca canetaが吾妻と深くかかわるきっかけにもなったのだ。

Forca canetaと吾妻フットサルリーグ

1997年から吾妻では町民フットサル大会が開催されている。 現在郡内に約20のフットサルチームがあり、その中で地元リーグである吾猿杯(吾妻フットサルリーグ)には12チームが参加している。 Forca canetaは優勝常連チームであり、リーグの中心的存在。リーグの運営もForca canetaのメンバーが中心となり行っている。 また、中之条町の事業であるフットサル教室や小学生のフットサルスクールを請負い、 Forca canetaの選手たちが小学生などに直接フットサル指導していることもあり、中之条町としてフットサルとForca canetaに対し、非常に理解がある。 県内の大会や、1DAY大会、フットサルプレミアシリーズの全国大会出場等、 Forca canetaが活躍すると中之条町長から直々に激励の挨拶や手紙をいただくのだそうだ。 プロチームでもない、県内のトップチームでもないForca canetaにここまで企業スポンサーがつくのは、 こういった地域への積極的な関わりのたまものである。 「フットサルを通じた吾妻地域の活性化」に共感してくれた企業がスポンサーとして協力することを快く名乗り出てくれたのだ。

床の上以外の努力

Forca canetaの体育館での練習は2時間で終わった。選手達は大急ぎで荷物をまとめて体育館を出る。 しかし、Forca canetaの練習がこれで終わったわけではない。凍てつく屋外に出ると、照明がまだ残る建物の一角でフィジカルトレーニングを開始。 梯子状のロープを使ったラダートレーニングと呼ばれる俊敏性向上のトレーニングを行う。 Forca canetaにはこういったトレーニングを指導できるトレーナーがスタッフとして所属しているのだ。

競技チームとしての姿

2009年に北海道リーグ経験のあるNo.7熊本選手(現チーム代表)が加入し、「県リーグで戦う」から「県リーグで優勝を目指す」というより高い意識がチームに芽生えた。 2010年は競技チームとして再出発を果たし、2011年は成長の年。2部リーグの下位に甘んじていたForca canetaは1部リーグ参戦を目指す2部上位チームに名を連ねるまでになった。 チーム代表の熊本選手は語る。 「友人同士のメンバーが多いからこそ気を抜くと馴れ合いになってしまい、練習がダレてしまう。そんなみんなの気持ちを引き締め意識を高めるのが、他から入ってきた自分の役割だと思っています。Forca canetaは確かに1部リーグを目指しています。しかし1部リーグ参入を目標にしているのでは、1部には上がれない。気持ちは関東リーグを目指す。1部リーグはその通過点であると考えています。自分個人としても群馬を代表するチームの一員でいたいと思っているので、Forca canetaが群馬を代表するチームに成長するようにこれからも仲間とともに努力していきたいです。」

フットサルノートの存在

フィジカルトレーニングを終え練習は終了した。選手達は体育館の外階段の踊り場に集まり、練習を振り返ってのミーティングを行う。選手達は一人一冊ノートを持ち、今日の振り返りをノートに記している。この記録ノートを導入するようになり、選手達のフットサルへの興味・理解が深くなったと冨沢コーチは語る。自分の言葉で書くことで、わからないと感じたことは自らコーチの元に聞きに来るようになったそうだ。

Forca canetaが目指すもの

Forca canetaはまだ成長段階だと冨沢コーチは言う。 戦術やフォーメーションを学びながらも、今後はもっと、選手個人個人の基礎力を伸ばして行くことが目標だ。 真面目な選手が多い一方、ナイーブで消極的な一面も見られる。 レベル向上のために、感情を表に出して、時に選手同時がぶつかり合うことも必要だという。 チームが抱える問題は、けんかしてでもすり合わせなければいけない。 それはチームを見守る田村監督も同意見だった。 「競技チームとしてやっていくからには、必ず何かを犠牲にしなければならない。 それは、遊ぶ時間だったり、恋人との時間だったり、家族との時間だったりする。 そして「自分がチームを引っ張っていく」という強い気持ちを選手達一人ひとりがきちんと持つことが大切だ。」田村監督は力強く語ってくれた。 いま、Forca canetaはひとつの壁を越えるかどうかの瀬戸際にいる。
「Forca canetaは社会人や学生など色んな世代の人達が集まってるチーム。だからこそフットサルを楽しむことは絶対に忘れないようにしたい。」No.24本多キャプテンの言葉が印象的だった。

 

 

こうしてグンサルネットの吾妻取材は終わった。選手たちに別れを告げ、体育館を後にする。今後、県リーグの会場でForca canetaに会うこともあるだろう。より高みを目指す彼らの活躍を、われわれグンサルネットは引き続き追って行きたいと思う。群馬のフットサルのある場所に、グンサルネットはどんどん取材に行きます。そう、次は、あなたのチームかもしれない。

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